SSブログ

【菌融庁検査 2021秋~ムササビ編~】10/1 [キノコ]

DSC_0286.JPG




はい、こんちは。

9月下旬、稲刈りを開始しました。
とりあえず、半分。はざ掛けね。銘柄は、はるみ。
今週末までにこれらを脱穀。
その後すぐに右方に見えている残り半分の「てんこもり」を稲刈りはざ掛けの予定。

米を含めた五穀を栽培して初めて、お百姓の気持ちが分かるというもの。
市民農園で野菜だけを作っていては、家庭菜園と同じことで、それは趣味の領域。
勿論野菜も作るが、五穀の中の豆が重要で特に大豆。枝豆でも食するが、十分な樹上完熟乾燥をさせた後の脱穀、そしてそれらから作る味噌及び醤油。

米麹なんか、買わない!

無農薬自然栽培米作ってるんだから、その米から米麹も作る。
まる1日位は付きっきりになるが、それも1年分の1日だけの事だ。

唯の趣味から持続化可能なライフスタイルへ。まさにSDGs。
しかし国連なんてものは全く身近では無いし、他の国際機関含めて全てが「信用ならない奴ら」である。^^

以前から書いている様に老人達はお先が短いので、良い。
少しでも多くの若い人達に、自分が食べる1年分の五穀を栽培して頂きたい。
50歳台以下の2~3割がこれを達成した時、日本に大きな変革の流れが訪れる筈だ。

しかし、それは夢である。
決して正夢にはならない、夢だ。

何故なら私は「日本人の本質」を知っているからである。^^



-----------------------------------------------------------------



DSC_0288.JPG

我々がキノコと言えば?
と問われれば、そう。 先ずは椎茸が挙げられるだろう。

日本人にとって最も身近なきのこ。それは椎茸だ。

そして先ずは天然の椎茸を収穫出来なければ、一人前では無い。

タマゴタケやクリタケを狩りだす前に、是非共 先ずは天然椎茸に挑戦してみて頂きたい。^^





DSC_0289.JPG


DSC_0290.JPG

ナラタケも爆発中である。
私の好きなまだ笠が開き切っていない若いモノが大漁である。
非常に勿体ない話ではあるが、ツバ元辺りで柄はカットする。ボリボリと呼ばれる所以のしっかりした歯応えの良い「柄」は、ほとんどが廃棄処分だ。
しかし、万が一にも「当たり!?」を出さないようにする配慮こそが、プロなのである。^^

塩水付けから良く真水で洗い、ほぼゴミ等が付いていない状態で少な目の水から茹で上げる。
ヌメリのほとんど無いキノコから何故か「トロトロ」な成分が発生しキノコ汁は「トロッ」とした仕上がりになる。このナラタケの汁はこの上なく絶品である。
和洋中、全ての料理に合う。
これを新潟郷土料理の「のっぺ」にでもすれば誰もが絶賛する味わいとなる。
1年分は難しくとも2~3ヶ月分の収穫はシロに当たりさえすれば充分可能だ。

近所のおばちゃんがチョット裏山で今晩の味噌汁の具を採ってくる。
それが長野県では、ハナイグチが該当するが、全国的にはそれに該当するのがナラタケである。
小難しいキノコに手を出す前に、是非 先ずはナラタケを極めて頂きたい。 

私の様に、松茸も舞茸も採ろうと思えば採れる人間が最後に行き着く彼方。

そこにはナラタケこそが、存在感を放って立ち塞がっているのである。 ^^




さて、キノコ狩りを終え駐車場まであと10分といった林道上にて・・・

なんと!



DSC_0293.JPG


まだ生きているムササビがうつ伏せに倒れていた。
私はこの動物がムササビだと直ぐには分からなかった。
本物を間近で見たのは初めてなのだから仕方が無い。

始めは、狸?。否、尻尾が凄く太くて長い。では狐?。いやいや、顔が全然違う。
リスのお化け? と考えを巡らし、うつ伏せに倒れていたお腹の部分がやけにビローンと広がり気味なのを見て「もしや滑空野郎か!」と理解したのである。^^;

連れは高尾のムササビ見学ツアーに参加したこともあるムササビ好きなので、一目で解った様だが。


連れの女性は抱き抱えてて、動物愛護センターか何処かへ連れて行くと言う。
決して捨て置けない、と言う。

抱き抱えようとした時点で、暴れ出せばかなり生存率は高いであろうが、素直に抱かれてしまい「ただ呼吸しているだけ」の虫の息状態である。

誰が見ても99%駄目だと感ずると思うが、私はケチ臭いほとんどの日本人共とは違う。

心豊かにして?(^^;)、大盤振る舞いが大好きだ。

コロナワクちゃんは大嫌いだが、どうしても打ちたい人を批判する事は決してない。

しかし、ケチ臭い日本人程、我々の様なワクちゃん否定派を猛烈に批判するのである。^^


仕方が無いので、連れが助手席で膝にムササビを乗せたまま車で奥多摩駅前派出所に向かう。

とりあえず、結果は「捨て置きなさい」という事は私も連れも分かりきってはいる。

私が単独であれば、間違いなく捨て置く。スルーする。触って暴れ出さなければ、林道上の真ん中から端の方へ移動させ、しかしその上でやはり放置だ。
野生動物を車に乗せて運転中にいつ覚醒し暴れ出すとも限らない。非常に危険だ。
やはり車に乗せるべきでは、無い。

しかし私は、今回はそのリスクよりも、連れの心情を優先させてみた。

否、それは実は綺麗事であり、連れの心情を察すると聊か失礼かもしれないが、それに託けて(かこつけて)久々に「人間を見てやろう」と思ったのだ。


そして奥多摩駅前から「ヒューマンドラマ」が展開する事になる。


奥多摩駅前交番にムササビを連れて行くと、読み通り警視庁山岳救助隊が詰めていた。台風一過の快晴の土曜日である。間違いなく山岳救助隊はいる。先ずは彼らがどのような対応に出るかに興味があった。車を駐車するところが無いので私は車を離れる事は出来ず、一次対応は連れだけで行かせたが、初めは在り来たりな「捨て置き論」だったが、直ぐに瀕死のムササビの味方になった様で、ムササビを入れる段ボールを用意してくれた。普通のお巡りさんは交番の目の前背の高い杉の木二本に二匹のムササビが住んでいる事を話してくれた。TVの取材も来るほど有名らしい。
そして交番のすぐ近くにビジターセンターがありそこに環境省自然保護官の詰所もあるので、そこで相談するのが良いと教えてくれた。
ビジターセンターは16時に既に閉館していたが、お巡りさんが直接交渉してくれて無理やり開館してくれた。残念ながら、レンジャーは土日は休みとの事であったが、対応してくれた事務方の女性二人の対応もこれが素晴らしかった。

ムササビはかなり衰弱しているのが一目で解るので、先ずは体温温めてあげないと、とホッカイロと温めセットを用意してくれた。

そしてこれは嘘をつく事も出来たが、実は奥多摩でも山梨県側でムササビは拾った。
しかし、丹波山村や小菅村では大した事は出来ないだろうと読んで東京都側の奥多摩町を選択したのである。
奥多摩の山々を歩き尽くしている私は、さも詳細に適当に余り人の歩かない東京都側のバリエーションルート上で拾った、と嘘を言う事も可能であった。その方がより親身の対応を引き出しやすい。
野生動物に対する対応も県を跨げば否応が出てくる可能性は大だ。

が、私はここは敢えて本当の事を言い正攻法で進んだのである。
ムササビがほぼ助からないと踏んでいたのもあるが、私は今回「人間を見たかったのだ」。

私は卑しい人間である。否、ケダモノだ、私は。ケダモノなのだから「これで良いのだ」^^


結果、やはり山梨県で拾った動物は山梨県の動物保護センターに連絡を、という事で電話番号を教えて頂く。しかし連れは今時スマホを持っていないし、私はスマホはあるがSIMフリーの契約はWEBのみで通話が出来ない。快くビジターセンターの女性は事務所の電話を貸してくれた。
山梨県のセンターに繋がりはしたが、既に土曜日は業務終了で翌日曜日はお休み。翌々の月曜日ならばムササビを連れてきて良いと言う。
どの様な状況であろうと山梨県は、本気で野生動物を保護する事が分かった。
これには聊か驚愕した。




DSC_0294 (1).JPG
まだ生きている時の写真です。

我々は奥多摩駅前の交番のお巡りさんと山岳救助隊員、そしてビジターセンターの女性等にお礼を言い、連れの膝にムササビを乗せて再び車を走らせた。
一旦、連れの家に連れ帰るか、青梅市かどこかでムササビを診てくれる動物病院を探すか?
等々、色々考えながら走っていると暫くして、連れが「呼吸が止まった」と。
しかしその後一回だけ持ち直し掛けたが、結局再度呼吸が止まり、肉球が白くなっていき、体も冷たくなっていった。


連れは本日 日曜日に別の用事があるようだったが都合を付けて、再びあの「ムササビを拾った場所」に向かっている。連れは一旦は別の場所で法要とお墓を、と考えた様だが、私がムササビは生まれ故郷で眠った方が良い、と進言したのだ。



今回の一件で、やはりのら人は卑しいケダモノ以下!である事は既に判明しているので良いとして(爆)、色々なヒューマンドラマを映画でも無くTVでも無く、「生」で体験させて頂いた事に、連れには非常に感謝している。

そしてそもそもにして、あのムササビが我々の前に現れなかったら、今回の件は無かったのである。

何故、ムササビは我々の前にあの様な姿で現れたのであろうか?


野生動物を助けた方が良いとか、捨て置いた方が良いとか、そんな事を論ずるのが一般庶民である。

考え方、捉え方。そんなものは、個人個人で相違するのだ。

それよりも私は、何故あのムササビが我々の前に現れたのか? その事に対し思いを巡らせたい。


また、私は自然保護指導員としてボランティア活動に細々と参加させて頂いていて、自然保護官やアクティブレンジャー等と一緒に活動する機会も多い。
改めて、彼らと共に今まで活動してきた事が間違いなかった、正しかったと思う。

そして今後も可能な限り続けて行く事を誓う出来事となった。




(○´ω`○)ノ**SeeYou**(○´ω`○)ノ



※追伸: 
記事中、自分にとって都合の良いタイミングで「ワクちゃん」の事に少々触れましたが、( ̄ー ̄)ニヤリ.  このムササビを助けようとした女性はこの日!ワクちゃん二回目接種の三日目で接種当日及び翌日は副作用が酷く、一回目も吐いたり副作用が凄かった様で、ギリギリ出掛けられる体調でキノコ狩りに参加したのでした。
念のため記載しておきます。私の周囲には矮小な人間は決していません!以前はいましたが可能な限り切り捨てました! 私自身が実は矮小かも知れませんが!^^ それでも、老害を生む情けない人間共よりは、マシかな?と思っております。(笑)


nice!(8)  コメント(10) 

nice! 8

コメント 10

nousagi

野生だろうが、ペットだろうが
目の前にいたら助けたいですね。
ムササビ、見たことがありませんので
私だったらそっと覗いてみるくらいで
終わっていたかもしれません。
>どの様な状況であろうと山梨県は、本気で野生動物を保護する事が分かった。
山梨、素敵。(^^)
by nousagi (2021-10-03 21:03) 

kuwachan

稲刈り、お疲れ様でした。
私には家庭菜園以上のものをするのは無理そうです(^^ゞ
やっと種蒔きしました。蒔かぬ種は生えぬですからね。
by kuwachan (2021-10-03 21:04) 

のら人

nousagi様
既に大人しい野生動物はかなり弱っていると思われますので回復させるのは難しいでしょうね。今回の連れはあの!ウサギ島でカラスに苛められていた瀕死のウサギを保護し無事回復させた事があるので最後まで諦めなかったとの事です。^^
by のら人 (2021-10-04 06:34) 

のら人

kuwachan様
冬野菜の種蒔き後も意外と手間が掛かり面倒ですね。
まだ温かいから虫対策もありますし、ネキリ、ヨトウ以外でもシジミ蝶やモンシロチョウもまだまだ卵を産み付けにきます。
頑張りましょう。^^
by のら人 (2021-10-04 06:39) 

撮影係

私達の経験は登山道でアナグマ、行きは鈍く動いていましたが、帰りは、死戦期呼吸でハエやブヨが集っていました。放置、捨て置くというか言い換えて輪廻転生です。それが自然なんですよね。
ムササビだったらすごく可愛いから、どうしたんだろう、と心動くでしょうが、輪廻転生でしょうね。
by 撮影係 (2021-10-04 07:54) 

伊閣蝶

いろいろと考えさせられました。
九州の岩場では、クライミングをしている上空をときおり座布団のような形態のムササビが滑空していた姿を見かけましたが、間近で触れるということは一度もありませんでした。
のら人さんとお連れ合いの方の真っ当で優しいご対応と、この期に及んでも地域内の責任対応にこだわる行政側の態度の、明らかなる明暗に愕然としました。
お二人に看取られ、その故郷(出会った地点)で見送られたムササビ。
彼に魂があれば、きっとその最期の時に立ち会って懸命に行動をしてくれたお二人への感謝の気持ちを抱きつつ旅立ったと思います。
私たちはたまたま人間の姿で現世を生きていますが、来世では違った形態で存在しているのかもしれません。
きれいごととは思いますが、全ての命を尊重する、それが「思惟することの許された」私たちの目指すべきところと改めて考えさせられました。
by 伊閣蝶 (2021-10-04 11:56) 

のら人

撮影係様
同感ですね。
同様なリスにも自分は出会った事がありますが、放置しましたから。
今回は連れが同様なウサギを救助し結果、現在生存している事実から、助かるかも知れないと判断し、そこに今回の行動は根差しています。
故に彼女を何人たりとも止める事は出来ないでしょう。^^
by のら人 (2021-10-04 19:14) 

のら人

伊閣蝶様
自分の好きな小説の中で主人公が敵に追われ山中で野犬に出会い一緒に山中で戦った挙句、犬に敵の銃弾が当たり死んでしまい、その後主人公が近くの古い寺に死んだ犬を抱き抱え、土砂降りの雨の日に現れ、寺の住職が驚愕と共に最初は怪訝な表情を見せるも主人公が

事情があり、この犬を懇ろに葬って頂きたい。
死んだ者の魂に貴賤はありますまい。

と、言い、住職は只ならぬ様子に驚愕はしたが主人公の凛としたこの言葉に打たれ、結果懇ろに法要し墓を立ててあげた、という箇所があります。
今回は久々にこれを思い出しました。思惟から何らかの行動や形を残す事が出来る出会った人間達が、さてどう行動するのかな?が今回の私のテーマでした。
私が想像するに、今回の連れが何時か天国に逝った時に、このムササビが笑顔で出迎えてくれて、彼女はムササビの背中に乗せて貰い一緒に滑空出来る筈!?だと思います。^^
by のら人 (2021-10-04 19:26) 

tochimochi

瀕死のムササビを見れば捨て置けないのは人情でしょう。連れの方や交番、ビジターセンターの方々の対応も思いやりに溢れていて素晴らしいです。お亡くなりになるまでの介抱、それ連れの方のから弔いにも頭が下がります。
私は先日、とある里山で段ボールに捨てられていた子猫を見てしまいました。鳴く元気もなく重なり合ってぐったりしていました。死期も間近と思われましたが、やるせない思いでその場を離れてしまいました。
by tochimochi (2021-10-04 21:15) 

のら人

tochimochi様
捨て子猫段ボール入り、見てしまいましたか!
これを自分が見た場合は、怒りが先に来て、しかし結局怒りしか湧きませんね。捨てた人間に対して。^^;
勿論、この様な子猫を保護しまくっていたら、身代を潰し、時折行政から勧告を受けている猫屋敷を生み出しますね。スルーする時の心情は兎も角として、自分もスルーします。
by のら人 (2021-10-05 20:03) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。