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【菌融庁検査2023秋~釈迦パレード~】9/9 [キノコ]

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はい、こんちは。

上記は9/2に定点観測場所を検査した時の、釈迦パレード。
近年稀に見るとは言い過ぎか? 一昨年も凄かったが、今年はこの日の時点で足の踏み場の無い状態の幼菌群でした。ほんとに慎重に歩かないと、踏んづけます。(爆)


今年の秋の菌融は景気良く!始まりました。^^




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さて、先週今週共に、「変な菌」に遭遇しています。

自分はキノコ博士では無く、あくまでも「ハンター」なので今まで多少の冒険食?はしましたが、自分が「旨い!」と思えるキノコを追い求め「的確にゲット」する事を第一義としています。

ハンター!だからね。 ^^

但し、それでも当然ながらキノコを見れば、大抵その科目と属性は直ぐに判断可能ですし食毒または不明も分かります。
まだ自分がハンターとして未熟だった頃は、「こんなに立派で旨そうなのに菌の名前が判断出来ず!」って事が散々ありました。それも経験を重ねる毎に減っていき、最近ではほとんど無かったんです。


さてさて、それで上記は旨そうでは無いんですけどね ^^;、一目見ればウスタケなんですけどね。

驚愕ですわ。 笠表面は点々模様でくすんだ緑色。ヒダは白クリーム色。極めつけが柄の下方が鮮やかなオレンジ色!

なんじゃこりゃ!!!! ^^

珍種・・・ いや! 新種か??? 

ウスタケ類は昔は食う人もいましたが、お腹を壊す人もいるので今はほとんど喰われてません。
それにそんなに種類も無い。

ウスタケ、フジウスタケ、オニウスタケ、程度。
もう一つウスタケの名前が付いてるけど、アンズタケ科の美味しいキノコがありまして今回採って来ましたが、それは本来のウスタケ科では無いのでね。

まぁ、一発目の珍種?でした。 ^^






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さて二発目が大問題!?

ズシリと重くモウ生状態。笠表面はひび割れて若干茶色交じり。ヒダは離性。

あたしは頭は悪いが、それでもスーパーコンピューターの様に目まぐるしく脳内が高速回転します。

当て嵌められる菌が出ては消え出ては消え・・・。

先ず、これミズナラの根元に生えていて菌根菌ですな。
ここらに多い食えないフウセン系と考えるも、ツバが無いのよ!
ならばシメジ系しかない。ヌメリガサ系にもこんなのに該当するのは無い。

外見上で最も似ているのはマツオウジ様。しかしマツオウジ臭では無い。マツオウジは特徴のあるヤニ臭がある。それにマツオウジは木材腐朽菌。 こいつの臭いは不快臭。

もう一つ似た様なモウ生型がオオワライタケ。しかしこいつも木材腐朽菌だし、やはりフォルムが違い過ぎる。

自分が知るシメジ系に必死に当て嵌めようとするも、どうしても当て嵌まらない!
傘表面がひび割れているのが、そもそも該当しない。天狗系ならばあるのだがねぇ。
シメジは所詮は模様であって、ひび割れない。

これで旨そうな香りがすればチャレンジ?するかもだが、不味そうな匂いなので止めて置いた。(爆)






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さてお次の登場は、昨今食べる人が急上昇中?のハイカグラテングタケ。
漢字は灰神楽天狗茸。
なぜ神楽が付くのか??? 昔の人は、これ食って神楽で踊ったのか??? ^^

元来、不明菌。否、今でも不明菌とする図鑑が多いだろう。そもそもこの菌が掲載されている図鑑が少ないと思われる。
この菌はあまり旨いと思わないので自分は食わないです。 タマゴタケに似ていると言う人もいるが、ちょっと違うかな? 天狗系は毒キノコ以外は、旨みが無いのよね。「毒」の方が「うまみ成分」がたっぷりあるらしいが・・・。 ^^;






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この日の最後は釈迦に続き8月後半から現れる優秀菌、ウスムラサキホウキタケ。
まだ幼菌のこの時期の美しさときたら! 素晴らしく高貴。

菌界のアメジスト 口数の少ない美少女、ってな感じかな? ^^

但し幼菌のうちに食うと苦みを感じるので、充分育ってから食べましょうね。旨いよ!  






それでは、お次。
9/7の調査の結果を。この日は新規開拓です。


この場所は別の目的?があったのですが、目的の菌は無し。
しかし、大物を発見!!!


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出た! コウタケ。 またはシシタケね。

いやぁ、びっくりですわ。周囲見ればわかるけど完全な赤松菌根状態。針葉樹菌根です。
コウタケは広葉樹でも針葉樹でも菌根関係を持ちます。
どちらかと言えば、広葉樹菌根の方が発生率は高いかな?

あとは大量のタマゴタケは全てスルー致しました。 ^^


それとこの日もズシリと重い立派な不明菌がありましたが、こいつは写真撮りませんでした。
一応、完全には納得は出来ないが、イッポンシメジかミネシメジの様相でしたので。
イッポンとミネとスミゾメを足して3で割ったような・・・否、ちと違うな。
でも臭いは悪かったですから。食えない筈。^^;
大体ねぇ・・・、イッポンシメジの図鑑上での定義自体が曖昧ですよ。
完璧に同定できる人は少ないのでは??? ^^





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この場所のヒント。この木が生えてるところ。(笑)
真のハンターならば、これだけでも一つ絞る事が可能ですよ。
似た様な木に、リョウブやナツツバキがありますねぇ。 ^^






そして最後は、9/9の検査、行って見ましょう。 定点観測です。






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なんじゃ?これ? ^^;

コメツガの根元から、二株見つけましたよ。
舞茸の様で舞茸では無い!

あたしが知っていて、思いつくのはツガマイタケのみ。しかしツガマイタケは肉が強靭で固い。
こいつは柔らかい。本家舞茸よりも少し脆い位。

そして臭い検査。 全く温和で、本家舞茸の臭いは全然しない。

なんでしょうねぇ。これ??? ^^;  結果、同定不能!

いやぁ、近々 分からん変な菌が多いな! 何か気候変動と関係性があるのか?






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気温、地温共にまだ高過ぎますな。
本日はこの1本のみ。

松茸ね。 ^^






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で、この日の主役は松茸では無くてね、これですよ!

これが冒頭でも書いた、ウスタケと名前が付くも、アンズタケ科。そしてクロラッパタケ属。

菌界のアイドル ミキティ 、 ミキイロウスタケ ちゃん。 ^^

なんかねぇ、本家アンズタケはあたしはあんまり好かんのですよ。なんかグロテスクでねぇ。
味は悪くは無い気もするが、好きでも無い。 欧州人の舌では無いんですな。 ^^;

しかし、この「ミキティ」はちと違う。乾燥後、戻して調理するとパスタやリゾットに合うんですわ。

あぁ、勿論このキノコ食う日本人はほとんどいませんが、欧州人は普通に食べてますよ。^^

一度は試されると良いと思いますよ。
小さいけど、一度に大量に獲れるしね。







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最後に帰路、左の靴の土踏まずから踵に掛けてソールが剥がれて、パカパカ状態に。
ビニールテープで応急処置。下山までなんとか持ちました。
キノコ師は細引きなんかは使いませんよ。目印の為に持ち歩くビニールテープが重宝致します。^^

この靴はガイドテニーという靴でクライマーがアプローチで使用する靴です。
ソールパターンもまだまだ健在なので接着剤でくっ付けてまだまだ使用する予定です。
数々の危険な修羅場?を共にしてきた靴ですからね。






さて、変な不明菌が跳梁跋扈し始めました。

あたし的に、これは明らかな「天災」のサインかと思います。

神?が、あたしに教えてくれているんだと思います。^^;


今年、来るのか? 今年こそ!来るのか?

南海トラフか大爆発富士か?


例え、備えてはいても、憂いは全然ありますけどねぇ。(爆)

それでも備えましょうねぇ。 ^^






(○´ω`○)ノ**SeeYou**(○´ω`○)ノ









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kuwachan

松茸だけはわかりました(笑) 
絶対に舞茸かと思ったのに舞茸じゃないとはやはりキノコは難しいですね。
靴のソールって思わぬ時に剥がれますよね。私も経験あります。
沖縄に離島に行ったときで、サンダルのソールが剥がれてしまい
ビニールテープなんて持っていなかったので、パーカーの紐で縛って何とか乗り切りました。
実はこのサンダル、一度剥がれて接着剤で修理したものだったのです。
どうぞお気を付けください。
by kuwachan (2023-09-10 17:33) 

AZ

株立ちのキノコはムレオオイチョウタケだと思います。夏の広葉樹林や雑木林でたまに見掛けます。
見た目は凄く食べ応えのありそうなキノコですが美味しくは無いそうです。
マイタケのようなキノコはよく分かりませんがカラスタケにも少し似ていますね。あまり黒くないものが有るのか分かりませんが。
by AZ (2023-09-10 18:07) 

撮影係

お疲れ様です。
まだ夏なんですね。
私達が行った場所も2週遅れが予想され何もキノコが出ていないのに、この時期出没しだす鹿の足跡はありました。
あいつら、食い散らかすんですよ。破片を持ち帰ったことあります。
香茸いいですね。
来週も頑張りましょう!
by 撮影係 (2023-09-10 18:14) 

tochimochi

不明菌が跳梁跋扈ですか。
やはり地球沸騰による異常猛暑のせい、と思ったら大地震ですか。
師匠の予兆は怖すぎます。
マツタケは分かりました。
コウタケは真っ黒と思っていましたが、こんな色のも有るんですね。
by tochimochi (2023-09-10 21:30) 

のら人

kuwachan様
松茸、分かりましたか。^^
沢とキノコ山菜用の山の靴は安くて脆くて、しかし岩場での安全性を最優先した靴を履きますので、消耗も激しく直ぐに壊れます、故に、頻繁に補修を自分で行うので、今後に関しても大丈夫ですよ。^^
by のら人 (2023-09-11 19:03) 

のら人

AZ様
ありがとうございます。
ムレオオイチョウは数度見た事は有りますがこの時期は茶色く老成したものしか見た事が無い為、幼菌は全く分かりませんでした。^^;再度調べましたら、間違いなくムレの幼菌ですね。助かりました。変な舞茸?は、他にも、コウモリや猪苓が候補には上がりますが、色が違うので、同定出来かね、難しい所です。
by のら人 (2023-09-11 19:16) 

のら人

撮影係様
まだ気温が下がりませんねぇ。
15度以下が三日続き。これが松茸の発生要因。
今週末に向けてどうでしょうかね。
来週も楽しみましょう。^^
by のら人 (2023-09-11 20:32) 

のら人

tochimochi様
そうです。跳梁跋扈! ^^
コウタケは老成すると黒っぽくなりますが成菌までは明るい茶色です。
虫が入り易い菌なので、若いピチピチの菌がお勧めですよ。^^
天災は忘れた頃にやってきます。
備えは怠りませんように。
by のら人 (2023-09-11 20:43) 

AZ

こんばんは。
少し調べてみましたら、舞茸風のキノコはアジナシコウモリタケの可能性も有りそうに感じました。
ヒダの感じは近いですし色もそのくらいのものも有るようですし。
モミの下などに出るそうなので、コメツガからも出るのかどうかは分かりませんが。
by AZ (2023-09-11 21:07) 

のら人

AZ様
有難うございます。^^
確かに、「灰色の味無し」の茶色バージョン?ってな感じですね。
ほんと、臭いは無臭でしたから。確かに管孔の微細な見た目が、舞茸よりも繊細でコウモリ系でした。調べても、針葉樹系では樅からですね。
いやぁ、楽しいです。分からない事だらけだから、キノコは楽しいです。
by のら人 (2023-09-12 17:56) 

nousagi

忘れるころに来る天災、忘れないようにしなければ。(^^;)
変なところにいてグラグラと来られたら嫌ですね。
こればかりは運次第でしょうか。
by nousagi (2023-09-14 21:34) 

のら人

nousagi様
そうなんですよ。
待ち望むと?来ない。^^;
忘れた時、不意打ちで来ますからねぇ。
あと来る時期が一番問題です。
真夏と真冬は大被害となるでしょうから。
by のら人 (2023-09-16 18:50) 

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