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【ブナ立尾根】6/18 [SNOW]

AM 06:30 七倉ダム発(高瀬ダム迄タクシー)
AM 06:42 高瀬ダム発(1300m)
AM 10:10 標高2464m 敗退
PM 01:30 高瀬ダム着発(七倉ダム迄徒歩)
PM 02:53 七倉ダム着




昨年10月のブログ最初の記事【針の木】で裏銀を歩きたいと書いたにもかかわらず、未だ歩くどころかその稜線にも立っていない。
これは・・・このままでは、非常に「ま・ず・い」 (苦笑)
そして、前々日、前日と半日毎に猫の目のようにクルクル変化する天気予報は前日午後の段階で長野北部地方、「曇りのち晴れ」だった。

決行に踏み切る!・・・・・・・そして、敗れた!・・・・・・・(泣)

裏銀座の稜線にさえ、立てなかったのだ。情けない・・・。

しかし、今回はあの「棒」に負けた時の惨めな思い?は、無い。悔しさと反省はあるが、四つん這いになって緩雪の急登を攻めて、そして敗退したため逆にスガスガしくもある。
天気は結局、曇り→雨、の直前予報通りとなりAM10:00過ぎから荒れ始めた。
そのためか小屋明け前とは言え土曜日にもかかわらず、
北アルプス三大急登の一つが、のら人一人のものになった日であった。
誰一人として、会わなかった。完璧な「ソロ」だ。ソロ好きの、のら人にはタマラナイ山行だった。
合戦尾根なんかに行ってたら、天候が悪いこんな日でも、人、人、人でウジャウジャだっただろう。
今回は、初めてのGPS持参の山行で色んな発見があり面白かった事もあり、結果「敗退」とは言えあまり落ち込んではいない。(苦笑)


早速、トラックログ ^^
new.jpg
七倉から往路はタクシー利用。一台2100円なので相乗り出来れば安くなるが、当然一人しかいないので2100円払う。^^;  帰りは「敗退」だったのでCT片道2時間をダンプに怯えながら歩いた。 ちなみに、赤線が切れている所は、トンネルね。


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唐沢岳。いつか、餓鬼岳から稜線通しで歩いてみたい・・・。
写真では分かりづらいが、「この斜面下方に「幕岩」という本チャン場があるよ。」とタクシーの運ちゃんが言う。

へぇ~、そんなに有名なんですかぁ?

有名だよ! 結構来るよ!・・・ん~、年間20人くらいかな。

はぁ?! 20人で結構?・・・・・・。 恐れ入りました。 (爆)


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高瀬ダムから見える烏帽子らしきトンガリは、運ちゃん曰く、ニセ烏帽子との事。

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初めての裏銀座。  腕が鳴る・・・。  (負けたんですけどね^^;)

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土石流は雨が振ると起こりやすいとの認識があるが・・・
ん!? 今日の天気予報は確か・・・・(苦笑)

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尾根登坂中、常に「ゴロゴロ」と音がする。雷では無い。数箇所上記のような斜面があり頻繁に落石している。そしてその落石がMAXに達した時、全てを飲み込む土石流となる。 お~恐っ!

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途中2300mあたりから雪が多くなってくる。やっと見えてくる右が烏帽子、左はニセ烏帽子。

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餓鬼岳

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不動岳


今回の敗退の原因は、まずこれ・・・
CIMG1164.JPG
2400m超えた所で1m位滑落して、下に運良く木があったので摑まれた。
その時、丁度「雨」が降ってきた。
おもむろに、顔を上げて稜線方向を見るとさっき迄見えていた筈の烏帽子や不動が全てガスに飲み込まれていた。
6月のブナ立て尾根山行の情報は非常に少なく、ネットで色々調べても「雪の急登だが簡単」、「雪の急登で撤退」の記録が1件づつしかなかった。
もうどちらが出るか、「半」か「丁」かは、まさに自分で確かめに行くしかなかったのだ。
そんな事で今回冬靴を履いてはいたのだがアイゼンは6本爪にして2300mあたりから装着した。

まず、トレース・・・・。 全くもって、ありません。(笑)
最初は夏道と夏道が雪で途切れる感じ。その内、雪と藪だけしか無くて、ドンドン斜度が急になる。

この1m位コケタ所あたりからは、6本爪が全く機能しない程の腐れ雪の急斜面になった。
アイゼン付けてても、付けて無くても、おんなじ!です。 ツルツルと確実!に滑ります。^^;

12本爪は車の中。 少しでも軽く・・・が仇になりました。 12爪だったら行けていました。
それでも、あの「棒」を克服したのら人は、簡単には諦めません。
ピッケルを出します。勿論、スピッチェ部分なんて使いません。
ピックを急斜面に深く突きたて四つん這いモンキーで上りますが、如何せん両足が「ツルッ、ツルッ」です。(爆)

方針を変えました。
とにかく、アイゼンが全く機能しないのでステップを作って斜滑降の逆バージョンで登る事にしました。
1.2.3.4.5回程キックして、たったの1ステップ造ったり、ピッケルで急斜面を削ったりして遊びながら進んでいました。 標高差50m位でしょうか。何故か恐くも無く、唯ひたすら「面白かった」様な気がします。

一際、大きな落石の音が聞こえました。
ふと、我に返りました。 改めて周囲を見渡すと、ガスで何も見えません。
GPSは、あります。機能しています。
「あと少しだ!とりあえず烏帽子小屋へ進め!」とGPSは言ってます。
2464m現在地から、小屋(非営業ですが)まで標高差残りたった87mです。烏帽子岳もあと164m。

気が付きました。
GPSがあるから何も見えない稜線の道迷いは良いが、最も危険な残雪急斜面の「下り」は関係ないじゃん。
滑落した時、その滑落を止めるために、GPSは何の役にも立ちません。^^;
まぁ、滑落して生きていてしかし怪我で動けない場合、携帯持ってて電波が繋がれば正確な場所を伝えられて救助は早いかもしれませんが・・・。

結局、臆病風にやられて、2464mで撤退を決意しました。 (苦笑)

次週以降、小屋が営業を始めれば残雪の中にも「道」を造ってくれ「安全」な登山しか出来なくなるでしょう。
それでも、近いうちに登ってみたいと思わせる・・・ブナ立尾根です。

今回は「花」は前週、前々週に見たものばかりなので掲載しません。
実はのら人、「花より団子」です。 ^^;
美味しい山?、が大好きです。美味しい山?かどうか、見極めるために登っています。

CIMG1170.JPG
ブナ立尾根は、ウド立尾根とも言える程、多いです。^^

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ウルイは少しだけでした。

CIMG1176.JPG
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探しました。 だから、帰路はかなり時間かかってます。^^;
ヒラタケです。 スーパーでシメジとして売られています。 もう少し経つとネズミ色になっていきます。

ブナ立尾根は合格です! 食べていける山?です。^^

帰りに、葛温泉 高瀬館に初めて寄りました。
少し硫黄臭がします。大きな露天風呂がありました。自分の好きな昔良く行った新潟の〇〇沢温泉と似ています。

露天の湯船に浸かり、「いやぁ~、最高」・・・・と、ふと横の方を見ると三、四十台?・・・女性? ^^;

新潟の〇〇沢温泉とそっくりです。 混浴だし、スッポンポンで入ってくる所も同じです。


しかし、直ぐに思い出しました。 〇〇沢温泉の脱衣場には・・・


「不躾な目線禁止」 と書かれていた事が・・・。 (爆)


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コメント 4

Jetstream777

お疲れ様でした。 ご無事の帰還なにより。 またチャレンジしてください。
北アは12本づめが要るようですね。
同じ日、スポット天気で晴れになる予定の山に行きました。ところが☂☂☂(泣) のら人さんが先月登られた新潟の山、10時間近くかかってしまいました。 
by Jetstream777 (2011-06-20 15:57) 

のら人

Jetstream777 様
エ?!、あ?!(笑)
早く読ませてください!  ・・・  火打ですね! ^^
行ったんですね。 まだ雪深いのに、そしてまだ体調も本来のものではでは無いとお察し致しますが、その勇気ある山行に敬礼! ~(=^‥^)ゞ ぴっ!!  雨天なら、雷鳥と会えましたか?  いいなぁ~、火打。何度でも何時の季節でも良い山です。また行きたくなってきました。 
by のら人 (2011-06-20 21:49) 

tochimochi

残雪パラノイアがまだ治ってませんね。
気持ちは分かります。
でもこの雪璧はきついですね。撤退で正解と思います。
花より団子派ですか、私はきのこの見分け方はさっぱりなので無理です。
やはりGPSを購入されましたか、これから楽しみですね。

by tochimochi (2011-06-20 23:26) 

のら人

tochimochi 様
残雪パラノイア! 直ってませんね。(笑)

山菜は一度覚えれば簡単ですが、きのこは結構ヤバイですね。
GPSを駆使して、それでも安全な山行をしたいです。
今週末に何処か!晴れてくれれば・・・、なんて思ってます。
まだ見ぬ「頂」に行きたいです。
by のら人 (2011-06-21 22:54) 

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