SSブログ

【ヒサシゴーロ尾根】5/19 [バリエーション]

new69.jpg





ヒサシゴーロ尾根? ・・・

でもって、バリエーション? ・・・

何がなんだか分からない人が多いと思います。 (トラック見れば大体分かりますが)

実際、一般登山道に合流するまで、誰にも会いませんでしたから ・・・ 。 ^^


しかし、その変?なルートには「下手な手品師のイルージョン」にも勝る光景が待ち受けていた・・・。



---------------------------------------




AM09:55 浅間山荘発
PM01:50 浅間山荘着
総遊び時間: 3時間55分
歩行距離: 10㌔位
累積標高差: 1000m位



この日は、浅間バリエーションか、更に?妙義の鷹戻し、の選択だった。

曇りなら、妙義。 晴れなら浅間バリ、と決めていた。

結局、ドピーカン! だったため朝早くから高崎線鈍行に乗って高崎駅で降り、予約しておいたレンタカーで真っ直ぐ佐久平を目指した。 久々の、信州入りだ。
松井田妙義ICから高速に乗ったが、直近山行している裏妙義の鋭鋒が魅惑的で、余所見が多くなりかなり危険なドライビングであった。 ^^;

今回は遅い出発なので、車を浅間山荘に着け、直ぐに出発した。



CIMG2582.JPG
今回は過去の山行レポートを良く読んでいなかったのと、地形図的にどうにかなる、と甘く考えていた事もあり、最初にあったピンクテープの所から、強引に尾根に取り付いた。 暫く歩くと「コゴミ」が沢山生えていた。 今回、コゴミはスルーした。


CIMG2584.JPG
しかし、やはり甘くは無い。 尾根取り付き迄、標高差約400メートルの「藪&急登天国」である。

訂正 ・・・ 「天国 → 地獄」 ね。 ^^;

同じ標高差で考えた時、一般登山道CTの2倍以上はかかるのが、「ケダモノルート」である。


これ程の「藪」は、やはり東京近辺の低山バリエーションルートには流石に、無い。
昨年の鶏冠尾根以来の「藪」をタップリ!味わった。
(藪度は初級~中級位で決して上級の藪ではありませんよ)

勿論、尾根に乗るまで道が全く!無い。 獣道さえないので、自らの力のみで尾根を目指すしかなかった。
(ちなみに一旦尾根に乗れば目印も道跡も結構出てきます)

非常に、楽しかった! ^^

やっと、人間から「ケダモノ」に戻った?! ・・・  ^^;



CIMG2587.JPG
約40分かけて、急登の藪をこいで、尾根に乗って写真を撮ったら、ズボンのポッケに入れていたデジカメのレンズが汗で濡れていた。 良くある事です。 ^^;  ちなみ、トーミの頭、黒斑山方向。


CIMG2588.JPG
この日はまさに「360度展望祭り」状態でした。
北アルプスの飛騨泣きも良く見えています。


CIMG2589.JPG
稜線に乗れば火山独特なザレ場が多く、結構ケルンがあります。
この尾根の歩き方は、出来るだけ進行方向の左側か尾根ダイレクトで登る方が歩き易いです。
右側(東南側)は、藪が濃く歩きにくい事が多いです。 

藪は、ルーファイ次第ですが、一度捕まると凄まじく体力を消耗します。
その苦しい思いを体感&体験すれば、ルートファインディング能力は飛躍的に高まると思いますよ。^^;


CIMG2590.JPG
剣が峰から牙山方向。


CIMG2592.JPG
八ヶ岳の雪も大分解けてきました。


CIMG2593.JPG
さぁ、あと山頂まで少しです。 ^^


CIMG2594.JPG
登ってきた尾根を見下ろす。 鯉の街(佐久)が一望です。 ^^


CIMG2595.JPG
最後も楽では無く、道無き笹藪を泳ぎます。


CIMG2597.JPG
一つ目の山頂に着きました。 等高線を良く見ると双子山頂になってます。

CIMG2598.JPG
ここで登り始めて、やっと浅間山が見えました。


CIMG2599.JPG
もう一つの山頂には昨年の12月に付けられたプレートがありました。寒かったでしょうねぇ。 ^^;


new70-2.jpg
ココからのルートをアップ。 少し書き込みました。
剣が峰ピークからの鞍部への下りが今回のルートの核心でしょう。 ココから方角的には天狗の露地に行きたい訳で「北」へ真っ直ぐ下れば良いのですが ・・・ 等高線が凄い事になってますよね。 ^^;
故に、仕方なく方向は逆だが北東方向(かなり東より)の緩やかな下りに「一部不明瞭な道」があります。

CIMG2602.JPG
もう微かな痕跡を探すしか無い箇所も数箇所あります。 こんな時、どうしても道が読めない場合は斜度の緩やかな「東へ東へ」と急峻な方向から逃げる様に下りましょう。 牙山(ギッパヤマ)方向へは決して下っては行けません。こちらは「登攀」の世界ですよ。 ^^;


CIMG2600.JPG
奥左が四阿山、正面が草津白根でしょうか。


new71.jpg
天狗の露地への横断歩道(鞍部)に到着しましが、古の登山道が前掛山へダイレクトにありますねぇ。
このルートは毒ガスの危険があるのでしょうかね。 無ければ行きたい所です。 ^^


CIMG2603.JPG
鞍部から剣が峰の鋭鋒を見上げる。

CIMG2605.JPG
天狗の露地に着きました。

CIMG2604.JPG
ここにも誰もいませんでした。独り占めです。 ココ ・・・ 圧巻です。 ^^
各地の山に「天狗の・・・」という場所がありますが、何処も圧巻の景勝地が多いです。ココも最高でした。
この針葉樹と枯れ木のコラボが素晴らしい。 そして、ココは浅間山の中でも現在では登山道では無く百名山狙いの多くの登山者に踏み荒らされないため、花の時期には、物凄い事になる!と実は「通」の間では有名らしいです。花が多すぎて足の踏み場が無くなるらしいですよ。 ^^


CIMG2607.JPG
南側へ振り向けば無名の鋭鋒が。

CIMG2606.JPG
天狗の露地は二か所ほど開けた好展望地がありますが、それ以外は上記のような樹林帯です。
残雪が少しだけ嫌らしかった。

CIMG2608.JPG
二か所目の好展望地。 ここからの黒斑山は圧巻です。 天狗の庭の雰囲気と素晴らしくマッチングしています。 ここに住みたいくらいです。 ^^

CIMG2610.JPG

CIMG2611.JPG
立ち枯れ木が良い演出をしてくれています。 どこかアルペンチック風でもあります。


CIMG2612.JPG
火山館に着きました。 ここから一般道です。
ここまで誰にも会いませんでしたが、とうとう「人ごみ地獄」に突入しました。「ウジャウジャ」います。
最悪です。 まぁ天気もよいですし、しょーがないですね。 ^^;


CIMG2613.JPG
気を取り直し、牙山を臨む。 (凄く切り立っているので直ぐに気分が回復 ^^;)

CIMG2614.JPG
やはりこちら側から見る黒斑山は最高です。 暫し見入ってルートファイディングしてみる。
凄く楽しそうだが、こちら側からは有毒ガス危険帯があるため入れないようだ。 残念。


さて、ここから只管下るだけ、とテクテク歩いて暫くすると ・・・


な・な・なんとぉ!~


こいつは、「あれ」か? 「あれ」なのか?  それも沢山生えているではないかぁ!!!


CIMG2616.JPG

CIMG2617.JPG

この山菜を自分は「山菜の帝王」と呼んでいます。 既に北海道でしか大規模な自生は見つからないと云う、「幻の山菜」です。
近くを通る登山者に「スズランですか?」と声を掛けられましたが、スズランは、猛毒ですよ。(爆)

ちなみに ・・・
山菜の王様  →  タラの芽
みんなの山菜?  →  コゴミ  (勝手に名付けています(苦笑))
「僕」でも取れるよ!?  →  わらび 
昔の山男も大好き?!  →  コシアブラ (笑)
熊も大好き!遭遇しちゃうよ?  →  根曲がり竹

そして、昨年は取りませんでしたが、今年は絶対に取ってやろうと決めている山菜があります。

それは、「山菜の女王」と呼ばれています。 これも凄く!旨い山菜ですが幻系ですよ。

「山菜の帝王」と「山菜の女王」  分かりますかぁ? 今回はクイズに致しましょう。 ^^



CIMG2622.JPG
少しだけ「帝王」を採取しました。「帝王」はどんな料理にも合いますが、自分はテンプラが一番だと思います。
飲み仲間に振舞うと、「旨い!旨い!」とあっという間に食べつくされました。 ^^;
クイズを当てた方には、食べさせてあげようかな? ^^




今回はそれ程長い距離歩いた訳では無いが、通常の倍以上写真を撮った。
と、云う事はそれ程「絶景」だったという事だ。 ^-^
ヒサシゴーロ尾根取り付きから尾根筋に乗る迄は急登もあるが、藪は上手くルーファイしながら進めばゴーグルが必要な程では、無い。  そして尾根筋にさえ乗れば見た事もないアルペンチックな展望が広がる。
一番のお勧めではあるが、どうしても自信のない方は、火山館まで一般道でCT2時間。そこから天狗の露地の道へ入れば道自体は容易く迷う事もないプチバリエーションが楽しめるでしょう。
特に、花の時期に是非! ^^


nice!(20)  コメント(16)  トラックバック(0) 

nice! 20

コメント 16

ken_trekking

お疲れ様でした。僕は浅間山近辺の土地勘(山勘)は
まったくないので地形図を見てびっくりしました。変わった
地形ですねぇ。ガ~~~ッっと急に駆け上って平地が広がって
また浅間山の独立峰へって感じですか。おもしろい。
それにしても、ここもまた密な等高線ですね(^^;) しかも
藪とは。ここ最近ダニが気になるのですが、そこは大丈夫
でしたか?
黒班山。変わった姿をした山ですね。思わずルートを探すのは
分かる気がしますが、毒ガス危険とは凄いなぁ。
by ken_trekking (2012-05-20 17:03) 

ken_trekking

あ、山菜・・・・・・ニンニクじゃないですかねぇ・・・
by ken_trekking (2012-05-20 17:07) 

伊閣蝶

これはギョウジャニンニクですね。
先日、八ヶ岳山麓の実家に帰ったときに食べてきました。
生を刻んで醤油をたらして食べるのもなかなかなものですが、やっぱり私も天ぷらが一番好きですね。
のら人さんが「帝王」と呼ばれるお気持ちがとても良くわかります。
ところで、私は残念ながら、浅間山方面の山にはまだ登っていません。
浅間山の山頂への登山は禁止されていますし、人が多いのも躊躇してしまう理由の一つでした。
しかし、こんなに素晴らしい尾根があるのですね。
「天狗の露地」の眺望もさることながら、登山者がほとんど来ないことから大変なお花畑になるとのことで、これは是非とも言ってみたいと思います。
それにしても、素晴らしい眺望ですね。
この時期に飛騨泣きまで指呼できるとは驚きです。
by 伊閣蝶 (2012-05-20 18:24) 

ひろたん

浅間山にはまだ行ったことがありません
ゆうだいですよね
それに登山のない所ですよね
いつも感心しています
これこそバレーションルートですね
このクイズは答えらません^^;
タラの芽のてんぷらは今年食べれませんでした
食べたい・・
教えてくださいね。美味しそうなてんぷら^^
by ひろたん (2012-05-20 19:20) 

ひろたん

登山道でした。誤字があります。すみません
by ひろたん (2012-05-20 19:21) 

のら人

ken_trekking様
ご明察! にんにくです。 行者が食べる ・・・ にんにく。 ^^
地形図に気付きましたね。
この活火山は良く見ると外輪山が3重になっていまして、前掛山が二重目で三重目に黒斑山や剣が峰、みたいな認識です。 各外輪山の山頂側は何処も急峻で、外側に向けてなだらかになるようです。 ダニ。 なんで分かったんですか?^^  ザックに一匹付いていました。 帰路に払いました。 ヤマダニは最悪、皮膚科に通わなくてはなりませんから要注意ですね。 ^^;
by のら人 (2012-05-20 20:14) 

のら人

ひろたん様
雄大で、登山道の無い所を登りましたよ。 ^^
タラの芽のテンプラは美味しいです。
行者にんにくとタラの芽はテンプラでは別格ですよね。
結構、関西にも生えていると思いますよ。
日本海側だけでなく、探せば結構近場に山菜の宝庫があったりして・・・。^^
by のら人 (2012-05-20 20:35) 

のら人

伊閣蝶様
流石、一発で大当たり。 ^^
伊閣蝶さんには敵いません。
>生を刻んで醤油をたらして食べるのもなかなかなものですが
これは通好みの食べ方ですね。 テンプラにすると、本物の「にんにく素揚げ」の様な「ほっこり甘み感」が「葉っぱ」だけであるにも関わらず生じます。ココが「行者」の凄いところだと思います。やはりテンプラ派ですか。^^
「飛騨泣き」を見ながら一服すると、様々な思い出が走馬灯の様に灯り、そして消えていきます。 そんな一時が貴重なのです。 ^^
by のら人 (2012-05-20 20:38) 

kuwachan

こんばんは。
いつもながらですが今回も私だけド素人コメで失礼します(笑)
浅間山・・私も行ったことありますよ~!
浅間園だったかな~観光地になっているところですが^^;
のら人さんは、キノコも山菜もホントよくご存知なんですね。
行者にんにくは、月山(山形)に行った時に宿で出してくれて
食べたことがあります。
私は、みんなの山菜?が好きですね。胡麻和えとか最高です(*^_^*)
え~、根曲り竹って熊も大好きなんですか(@_@;)
志賀高原の藪に採り入ったことがあります。遭遇しなくてよかった~。
by kuwachan (2012-05-20 20:40) 

nousagi

「天狗の露地」だけは行ってみたいですね。(^^)
「山菜の帝王」とは何でしょうか?
葉っぱを見て、私もスズランかと思いました。
私にとって「山菜の女王」は、フキノトウなんですけど(笑)。
これじゃ、食べさせてもらえないですね。(^_^;)
by nousagi (2012-05-21 10:50) 

tochimochi

ギョウジャニンニクは山菜の帝王ですか。
ぜひ食してみたいものです。のら人さんの薀蓄はきのこだけではないのですね。
藪の体力消耗はすごいですね。でもルートファインディングも難しい、藪に飲み込まれてしまうと地形もわからなくなってしまのでは。秘密の花園はもはやバリエーションルートのみかもしれませんね。見てみたいものです。
by tochimochi (2012-05-21 12:33) 

のら人

kuwachan様
素人コメではありませんよ! 良く知っているではないですか。 ^^
月山も登られているなら、素人ではありませんよ。
行者にんにくは美味しいですね。病魔退散の効能もあるみたいです。
おっ! コゴミが好きなんですか? 胡瓜の香りがして美味しいですよね。
根曲がり竹は熊も好きですし、お猿さんも大好物ですよ。 ^^
by のら人 (2012-05-21 20:48) 

のら人

nousagi 様
nousagiさん専用コースのご提案もさせて頂きました。
このオプションコース、ご納得頂けましたでしょうか? ^^
山菜の帝王は、自分が勝手に名づけていますが行者にんにくですね。
女王が問題ですね。 ^^;   nousagi さんはフキノトウが好きなんですね。
でもあれは苦いですよね。 大人の味? (苦笑)
女王は今年取れたら掲載して報告しますね。 ^^
by のら人 (2012-05-21 21:00) 

のら人

tochimochi 様
そうです。自分的には「帝王」です。行者は。^^
昨日、北海道、旭川で家族5人で「にら」と間違えて「水仙」を食べてしまい食中毒を起こしましたね。 なんとも、悲しい事件ですが、実はこの誤食は毎年のようにあるようです。 天然の食べ物は「天然理心流免許皆伝?」が必要なんです。新撰組を尊ばねば身に付きません。(滅茶苦茶な発想ですね。^^;)
やはり、バリルートの魅惑的な魔力には自分は抗う事は出来ないようです・・・。 ^^;
by のら人 (2012-05-21 21:11) 

Jetstream777

こんばんは、もう寝ようと思っていたのに、すっかり見入ってのめり込んでしまいました。 な~るほど、バリエーションの極意、流石です。 素晴らしい。 勉強になります。 いろいろ思考し、策を練るのは好きですが。。 でも藪漕ぎはしたくありませんので、バリはやはり失格ですね。 藪のないバリがいいです。
火山館から天狗の露地、 そこから前掛山へ直登したいですね。
でも、夏は丸焦げになりそうで、止めておきます。 (笑)   直登ルートは立入禁止なのかな? また、調べてみます。
一昨日は天気に恵まれましたね。 私は八つに行ってました。 ノーマルルートです。 (笑)
by Jetstream777 (2012-05-22 00:00) 

のら人

Jetstream777様
こんばんは。 眠いところ、お騒がせして申し訳ございません。^^;
「藪漕ぎ」は、結構、それを目的で愉しまれる方がいるようですよ。
単独では、藪でも岩場でも同じですが、その緊張感が「生きている」事を実感出来る様ですね。
ヤマレコでも、天狗の露地から前掛山へのバリルートも紹介されていますし、決して難しいルートでは無いようですよ! ^^
八ヶ岳ですかぁ? そろそろ、「八」バリルートもソソル季節ですね。
by のら人 (2012-05-22 21:57)
by のら人 (2012-05-22 21:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0